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【プロコア社解説】不動産投資企業はなぜプロコアを選ぶのか?

海外不動産テック分析スライド-98

建設業界に対して建設管理ソフトウェアを提供しているProcore(プロコア)社。本記事では、なぜプロコア社が利用されるのか、カナダの不動産投資企業であるOxford Properties(オックスフォードプロパティ)社の導入事例からお伝えします。


プロコア社の概要

プロコア テクノロジーズ(Procore Technologies)社は2002年に現CEOであるCraig Tooey Courtemanche氏が創業したアメリカはカリフォルニア州カーピンテリアに本拠地を置く建設管理ソフトウェア企業です。

同社は建設事業者や土地・不動産オーナーなど建設プロジェクトの関係者がデジタルプラットフォームを通じて、プロジェクト実行に向けてたあらゆる業務を効率化させるSaaS事業に取り組んでいます。2021年5月時点で、世界中で160万人以上を超えるユーザーが製品を利用しています。

顧客が抱えていた課題

https://www.procore.com/casestudies/oxford-propertiesより画像引用

オックスフォードプロパティ(Oxford Properties)社はカナダに本社を持ち、現在は世界各地に不動産投資を行うグローバルな企業です。同社が抱える課題は、その成長に伴うノウハウの分散でした。

すなわち、オックスフォード社の持つ不動産やそのプロジェクトが様々地域に存在しているために、全社的に管理や投資のノウハウを統合することが困難になったのです。ノウハウが共有できないということは、その企業の成長性が失われることも意味します。

同社としては、そうしたノウハウや経験を国境横断的に共有できるようになることが主要な目標でした。

プロコア社が選ばれる4つの理由

オックスフォードプロパティ社がプロコア社のサービスを利用した理由は以下の3つだそうです:①グローバルに知識やノウハウを提供できること②標準化による業務の生産性向上③統一プラットフォームによるプロジェクトの透明化

また、筆者としては他のサービスとの差別化のポイントとして④不動産オーナー(投資家)もラクできる仕組みがあるのではないかと考えます。

ここでは4点についてそれぞれの理由を詳しく見ていきます!

①グローバルに情報やノウハウを共有

プロコア社のサービス導入による「DX」によって、デジタルプラットフォームの中でそれぞれのプロジェクトの情報やノウハウを共有できるようになります。これにより、各プロジェクトのデータ分析やレポーティングを簡単に実施することができます。

②標準化による効率性向上

プロコア社のサービスを使うことで、一つのプロジェクトに関わる全ての人がプラットフォームを通じて連携することができるため、余分なコミュニケーション・コストが発生しません

③統一プラットフォームによるプロジェクトの透明化

プロコア社が提供するプラットフォームは利害関係者全てに対してプロジェクトの情報を提供できる透明性を特徴としているため、プロジェクトが正常に進行しているかどうかの確認作業、あるいは問題発生時の原因追求がより容易になります。

④不動産オーナー(投資家)もラクできる仕組み

プロコア社は直接の顧客である建設会社だけでなく、建設会社の顧客である不動産オーナー(投資家)にまで財務会計などDXを進めるためのサービスを提供しています。面倒な手続きやプロジェクトを嫌う不動産オーナー(投資家)との契約を進めていくため、建設会社はプロコア社のような「顧客の顧客」に価値提供してくれるサービスに魅力を感じます。

https://www.procore.com/en-au/ownersより画像引用

プロコアを利用する不動産オーナーは上のような画面を実際に見ることができ、予算と実績などの財務管理、あるいはタスクの達成度合いなどプロジェクトの進捗状況をリアルタイムに確認することができます。これによって建設会社とオーナー、あるいは建設作業の委託先と建設会社の間のコミュニケーションにズレが生じにくくなるのです。

参考文献

PROCORE. “Oxford Properties Digitally Unifies its Portfolio to Propel Global Expansion”. PROCORE. https://www.procore.com/casestudies/oxford-properties, (accessed 2022-01-26).